佐久穂町では映画を見るには上田アリオに行くしかない2025
昔々、佐久グランドシネマってのが中込にありまして、佐久地域の老若男女はそこで映画を見ていたのであります。
当時の私も、6歳の弟と「もののけ姫」を見まして、途中で寝ちゃう弟を頑張って起こしていたのであります。
という訳で今回は、佐久穂町と映画館の変遷を見て行こうと思います。
現在は上田アリオに行くしかない
結論から言うと、佐久地域に映画館はありません。
車で1時間圏内を探すと、上田市にアリオって商業施設がありまして、ここの東宝シネマ映画館1択となっております。
南佐久の奥地であれば、山梨県に行った方が近いかも知れませんが、映画を見に越境したくない私は調べていません、すみません。
https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/068/TNPI2000J01.do
私の映画館ムーブで推測するに、「映画を見る」という行動はせいぜい移動に1時間ってのが限界のようです。
となると、群馬県、山梨県、諏訪市、松本市、長野市、といった片道2時間圏内の移動範囲は映画には使えません。
ここに上田アリオが当てはまります。
実は佐久地域から上田市はそれほど遠くありません。
小諸市と東御市がそれほど大きくないので、軽井沢町、御代田町、佐久市の北の方、立科町は上田市が経済圏になっていたりします。
ただ、佐久穂町、小海町、といった南佐久郡にとっては北上するまでが割と遠いのです。
中込以南の南佐久郡ってのは、映画館空白地帯という娯楽から見放された地域でもあります。
娯楽と言えば
話がそれますが、
長野県の田舎の最大の娯楽って何かご存じでしょうか。
それはパチンコです。
長野県は割とお堅い県民性なのか自治気質なのか昔が相当な悪の巣窟だった反動なのか分かりませんが、公営ギャンブルがありません。
隣の群馬県は競馬、競輪、オートレース、競艇と公営ギャンブルの聖地として、ある層の人達から羨望のまなざしで見ているのであります。(県境に山があるから直接は見えない)
インターネット投票がメジャーじゃない時期、長野県の農家さんは冬の閑散期はもっぱらパチンコに興じているのであります。
だがしかし!
佐久穂町、小海町といった南佐久郡にはパチンコ店もないのです!
最寄りのパチンコ店まで車で1時間とかの地域に暮らしている。
仕事帰りにフラッと寄るなんて夢のような話なのです。
なんと不運な南佐久郡なのでしょうか。
なに?自然があるから大自然の中で遊べばいいじゃないかって?野山を駆け回れって?
バカ言ってはいけません。
農家さんのハイシーズンは、暗いうちから収穫作業が始まって暗くなると作業が終わるという、労働基準法もビックリの忙しさなのです。
そもそも、冬の野山は全てが凍りついているので、遊ぶって感じじゃないです。って言うかサバイバル?
暖かい時期はさんざん働くので、寒い時期はゆったりのんびりパチンコでも打ちたいのです。
まさに「パチンコ空白地帯」とも言えます。
映画もねえ、パチンコねえ、と幾三さんの唄が聞こえてきそうです。
佐久平アムアムがあった
悲しくなってきたので話を戻します。
映画館の話です。
実は2023年の秋くらいまでは佐久地域に映画館ってあったんです。
アムアムと私たちは呼んでいました。
映画館とゲームセンターとカラオケとパチンコが併設された施設で、キングオブ娯楽ですね。
あった時はそれほど大切とは思っていなかったんですが、無くして分かるこの切なさよ。
(今ではパチンコ屋さんしか稼働していません。。)
佐久グランドシネマもあったよ
更にさかのぼる事、20年くらい?
中込にも映画館がありました!
映画館と近くに31アイスクリームが売っていて、恐ろしいお兄さんとお姉さんがたむろっていた記憶があります。
小学生は1人じゃ近づいてはいけません!
という、ろくでなしブルースな場所だったと記憶しています。(小学生の時はどこもそんな感じに見えていた)
昔々、佐久穂町にも映画館がありました
更にさらにさかのぼる事、50年くらい?
なんと佐久穂町にも映画館があったらしいですよ。東町に。
これは佐久穂界隈では有名な「3丁目の夕日」的な話になります。
「あの頃は良かったな~」と目を細める人たちがいますが、今となっては町に面影がなさすぎて幻だったのではないかと疑う程です。
まぼろし~
そして今!まさかの中込の映画館復活か!?
映画館空白地帯のこの佐久地域に、まさかの映画館復活の話があるのです。
小海町出身の新海誠監督の作品を作っている会社が、2026年夏ごろオープンを目指して中込に映画館を作成中です。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000125231.html
これには佐久穂町の住民も思わずにっこり。
「やっぱり映画館は近くにないとね~」とおっしゃっております。
せっかくなら、娯楽空白地帯であった小海町に作っても良い気がしますが、、
映画館に何をしに行っているのか
というように、映画館の変遷を追ってきたわけです。
それでね、実は最近、映画館に行ったんですよ。もちろん上田市のトーホーシネマズに。
去年見たガンダムフリーダム以来ですね。
んでね、開始5分くらい前に座って、しばらくするとブーっと暗くなって始まったわけです。
そこから、ノーモア映画泥棒とか見たら映画が始まると思ってたんです。
でもね、なんか最初の何分かはCMが流れてくるわけです。
こんなに沢山CMあったっけ?と。大画面で大音量で流してくれるわけです。
なんかね、映画館の素晴らしさは分かってはいるものの、静かにしなきゃいけなくて映像を止める事もできなくて、
それでCMも見せられて、お金払うのは何だかな~みたいな感じになったわけです。
隣のポップコーンはうるさいし。
最新の映画もネットで見れたらすごい良いのにな~と思っちゃったわけです。(色々サービスはあるようですが)
映画を見ながら考えていたわけです。
「映画館って映画見る以外に、何か目的みたいなものがある(あった)んじゃないか?」と。
私は映画のパンフレット買わない(あれの意味が私には分からない)し、ポップコーンも買いません(ポップコーン好きじゃない)。
考える方向としては2つあって、
・映画館に私が認知していないポテンシャルがあるのではないか
・娯楽が自分に普及しすぎ(主にスマホの登場による)て、映画館に大きな娯楽感を感じられなくなってしまった
だよなぁ、と思いながら映画を見ていました。
もしかすると、中込の映画館に行けば、映画館のポテンシャルに気付けるかも!
私は映画館ができることを色んな意味で楽しみにしています。