漆芸実践講座第2回レポート

漆芸実践講座第2回を実施しました。

今回作成する物と第1回の進捗具合

小皿:生漆で拭き漆をする。第1回はやすりで整えて1度拭き漆をした。
スプーン小:拭き漆で下地を作り、これからどうなるんだろう。第1回はやすりで整えて1度拭き漆をした。
箸:拭き漆で下地を作り、これからどうなるんだろう。第1回はやすりで整えて1度拭き漆をした。
ぐい飲み:赤くなるとのこと。第1回はやすりで整えた。
スプーン大:これからどうなるんだろう。第1回はやすりで整えた。

さて、始まりました。第2回です。
前回は生漆の拭き漆だけでしたが、今回からは色が入ってきますよ。どうなるんでしょうか。

まずは第1回と同様に、やすりがけから入ります。
小皿、スプーン小と1度拭き漆したものをやすりがけしていきます。
これは、水分を入れたことで木の毛羽立ちなどを取り除き、仕上がりをよくするためです。
この辺り、木工ではなく工芸なんだと、口に触れるものを作っているんだという丁寧さがあります。

そして、ガラスに生漆を少し出し、刷毛の「突き出し」を行います。

突き出し

第1回でも紹介しましたが、再度記載します。

刷毛に漆を含んだまま保管すると、漆が固まってしまいます。
そこで、刷毛には漆を突き出して、代わりに油を刷毛に含ませて保管しています。(サランラップでくるむのも忘れずに)

逆に、刷毛を使用する時は、油を突き出して、代わりに生漆を毛に含ませていきます。
この突き出しと言う作業は、漆芸の作業の前後に毎度行われると思います。
(大工さんがノミを毎朝研いでいるのと似ています)

この突き出しが素早くできれば良いのですが、なかなか上手くいかない。
刷毛をヘラでしごくのもおぼつかなければ、ガラスに広がる漆を、ヘラで1カ所にまとめるのもおぼつかない。
この基本の作業ができてくると、板についてくるなんて言われるかもしれません。

拭き漆

さてさて、道具の準備が終わったら拭き漆を開始します。
1回拭き漆を完了した小皿から行っていきましょう。

「もう1回やるの?」と思われるかもしれませんが、拭き漆は何回も行って良いし、何回も行うとどんどん良くなっていくようです。
10回も繰り返すと相当テッカテカに仕上がるようです。
時間をかけないとできないので、長いこと楽しめる趣味に漆は向いているなと思う次第です。

1回漆が入っているので、2回目は漆がよく伸びます。
木の木口(こぐち?きぐち?)と呼ばれる所は水分をよく吸うので、大目に漆を入れてやります。

木口=木の繊維方向に直角に切断した面。
https://shinetsu-kohgyo.co.jp/wood/wood3/

漆を入れたら、拭いていきます。
プロは僅かに色が残るくらい拭くらしいですが、最初は全部ふき取って良いようです。
はい、小皿は終了。

ぐい飲みとスプーンは色付きの漆を使う

生漆の作業が終わったので、次は色を入れた拭き漆を行っていきます。
今回は、ぐい飲みと大スプーン1本目は赤く、大スプーン2本目は黒くしていきます。

まずは赤から

生漆に赤い顔料を含ませていきます。
赤くするのは顔料とベンガラの大きく2種類を今回は紹介してもらいました。
顔料の方の名前は忘れてしまいましたが、要は透明になるか不透明になるかの違いが出ます。

透明であれば拭き漆に向いています。
不透明であれば塗りに向いています。

今回、拭き漆で扱うのは透明になる顔料の赤と黒を使用します。
作業要領的には生漆の拭き漆と同じになります。

スプーン小は塗り

これまで拭き漆をやってきましたが、新しい方法の「塗り」を実施します。
塗りに使う漆にはベンガラの赤を混ぜていきます。
これにより不透明な赤い漆ができるのです。

塗りは拭き漆と違って時間がかかります。
と言うのも、スプーン全体に塗る場合、持つところを確保しながら塗らなければならないからです。
ここでも工芸の丁寧さが見えます。

今回はスプーンのすくう所だけを赤く塗っていきます。

塗りと厚み

塗りでは刷毛を使います。
スプーンのすくう所は小さいので、小さい刷毛を使用します。

んで、塗りなんですが、拭きにはない観点が出てきます
それは「厚み」です。

基本的に漆は薄く塗ります。
これは漆が固まった時に縮んで皺が作られることを防ぐためです。
薄く塗りたいのですが、スプーンのすくう所は丸まっているので、どうしても底の方に漆が溜まってしまいます。

この厚みを見極めて刷毛を動かします。

と、言うのは簡単ですが、刷毛で薄く均等に塗るのは非常に難しいです。
刷毛のコシと刷毛を動かす速さで調整するようです。
私にはこれができない。
また、そもそもどこが薄いのか厚いのか見極める事が、私にはできない。

と言う感じで、塗りは拭き漆よりも高度な技術が必要であるな!と思いました。

今回塗った部分が乾くまで待ち、今回塗った部分に持ち手を付けて、次回に残りの部分を塗る。
という工程を2回繰り返します。(あれ?残りの回数で終わらない?)
拭き漆は一度に全て行える(持ち手のこと考える必要がない)けど、拭き漆は持ち手の事を考えて一部を塗って、乾くのを待ち、残りを塗っていきます。

といった所で第2回の時間が来ました。
また、刷毛に入っている漆と油を入れ替えるために「突き出し」をして終了となります。
こちらが第2回終了したものです。最初と比べて鮮やかになってきました。

まだ全体像が分からない箸が残っています。
次は何をするのだろう。