古民家を壊して清掃する

リノベーションの設計が完了したら、次は壊れている箇所、修理する箇所を撤去していきます。
土台からやるなら大引も撤去するし、剥がれかけているような漆喰はこの際全て取ってしまいます。
いっぺんに全部の箇所を壊す方法と、壊す⇨直すのサイクルを少しずつ広げて行く作戦があります。
前者の方が作業効率的にはもちろん良いです。
ただ、リノベ物件に住みながら改修する場合、設計に変更の余地がある場合、壊しているうちに楽しくなって来て歯止めが効かなくなる場合は後者を検討することをお勧めします。
特に気をつけたいのが3点目で、壊す作業は進みも早く、やっている感じがすごいします。多分、リノベ作業で結構上位の達成感を得られるはずです。
ここで歯止めが効かず壊しすぎると、後々に自分を大きく苦しめることになるのです。

壊す作業で使用するのは、ネイルハンマー、インテリアバール、木槌、丸ノコ、クロスバラシバール(デカバールと呼んでいる)、挟むタイプの釘抜き、といったとこでしょうか。
黒澤住宅の古い釘はほとんどが錆びて固まっているので、釘を抜くのはなかなか大変です。
ここで、釘を抜いた材を再利用するかでどの程度丁寧に扱うかが決まります。
再利用するのであれば、材と工具の間に木っ端を挟み、材に傷がつかないようにします。
捨てるのであれば、切ろうが叩こうが捩じ切ろうが何でも構いません。その後の分別は少し面倒ですが。

釘で言うと、現在一般的に使われている釘は頭が丸くて胴も円柱状になっています。
黒澤住宅でも時々出てくるのですが、胴が四角柱で頭も四角の和釘と呼ばれる釘があります。
和釘は明治20年までには生産をやめて衰退したと言われています。
つまり、和釘を見つけたらその建物は約120年は経過している事が分かります。
和釘の他にも鴨居の付け方や木戸の切り方でも時代を知る事ができる(らしい)んですが、ちょっと忘れてしまいました。

破壊が完了したら、もっとも大事な掃除が開始となります。
私の持論ですが古民家なんてのはそのままだと古くて汚い家、なんです。
古いこと歴史があることに人は大きな関心を示しますが、汚いは非常に嫌います。
清掃することで「古い家」となり多くの人が関心を寄せる家になります。
人が住まなくなると家が荒れると言いますが、これは掃除をしていないからだとも言えます。
人の営みとは掃除することと覚えたり。積年のホコリと格闘しながら私が感じた言葉です。

古民家の清掃は掃除機で吸うとか、雑巾掛けするとかそんなレベルでは終わりません。時間がかかりすぎます。
古民家の移築をしている大工は材料を分解して、タワシがけをした後に高圧エアーコンプレッサーで誇りを飛ばして行くと言っていました。
リノベーションをする場合は今となっては以下の手順が妥当かなと思います。

  1. 充電式のブロアで大まかなホコリを落とす。
  2. タワシでこする。
  3. ブロアでまたホコリを落とす。

これを2ターンくらい繰り返せばホコリは落ちます。
次に水拭きをして木の表面に付いた土を落とします。雑巾はすぐに真っ黒になるので、何枚か準備しておくのが良いでしょう。

掃除作業は大事です。掃除機とブロアはいつも現場にある状態にしておきたいです。
次は、ついに作成に入っていきます。

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