土台を入れるために、土と石との格闘。

黒澤住宅は掘り炬燵の後付けの影響から大引が薄くされており、かつねじれにより途中で割れてしまっていたので大引から交換となりました。
大引と土台との接合部分はそのままに、途中から切って受け口を作り、120ミリ角材を継ぎ足す方式をとりました。
この時、土台として使われていた(機能していたかは不明)天然石は除去して、新しい沓石(高さ300×上面120 羽根なし)を置きます。
沓石を大引の間は調整塚をあて、調整塚は根太ボンドで固定します。

と言うわけで、古い大引を撤去し、すんごく重たい掘り炬燵の石を気合でどけたら次は沓石を入れ込む穴を掘っていきます。
まだ木の作業に入れない、石と土との格闘は心が折れそうになります。石と土は重たいから。
穴の深さは20センチ、ここに深さ10センチ分の礫を詰めて10センチ沓石を入れます。礫は買えますが、今回は古い土台石を取った時に出てきた石を

 

敷き詰めました。
沓石をどの程度埋めるかは大引レベルと根太レベルと床レベルを決めてからでないと本来はいけないと思いますが、調整塚の種類が膨大にあり、そちらで調整できそうなので、最低限の10センチ埋まっていればいいかとなりました。

さて、土を掘ると言うのは海辺の砂浜を掘るようにスムーズには進まないものです。
まずは石があるかどうかが大きな問題です。
黒澤住宅の近くに千曲川の支流があり、名前を大石川と言います。その名の通り、石が多い川です。
また、黒澤住宅は千曲川の河岸段丘2段目となっていて、要するに丸い川石がすごい多いわけです。
大きな石を掘り起こすと予定よりも大きな穴になってしまうし、石が邪魔してスムーズに掘れないしで体力的にも精神的にもすごくこたえます。

追い討ちをかけるように、しばらく掘ると地面から水が染み出してきました。
黒澤住宅の東面は河岸段丘の一番上面に向かう傾斜になっており、その下を水脈が通っているようなのです。
この水脈を利用して昔の人は桶を洗ったり、酒樽を洗ったりと生活に利用していました。
自然と文化を感じれるのは良いのですが、穴を掘っている時に出てくる水は作業の妨げになります。何たって穴の底が見えなくなってしまうので。と言うかよくもまぁ、こんな所に家が何百年もたち続けられているものだ。なんてことも考えます。

とこのように全然木の作業に入らないのですが、古民家を扱うと言うことはこういうことです。
予想外のトラブルが発生するものです。
さて、次こそは大引と根太の取り付け作業に移ります。

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