回線がインフラ化した時代に人はどこで回線を使うのか1

インターネットに接続されること。
回線速度は2020年には5G(GはGeneration)になることもさながら、
驚くべきは接続普及度だと感じる。
コンビニ、公共施設、お店、コインランドリーなどなど。
回線の契約をしていなくてもあらゆる場所で接続が可能だ。
今はまだ回線速度が遅いものもあったりするが、時間の問題で色んな場所で高速接続を無料で体験できるだろう。

言い換えるなら日本各地にコンビニやガソリンスタンドが普及していった歴史と同じ様なもので、
回線もインフラとして意識しないものとして認識されるであろう。

インフラ化した回線が現れることにより問われるのは、ワーキングスペースの存在意義だ。
基本的には「回線があってデスクがある場所」であれば、何となく人が集まったり仕事をしていたかもしれない。
しかしながら、回線がインフラ化した時代にデスクがあるだけでは需要があるとは思えない。
現に今でも、ガストの方がフリードリンクだし、お昼はすぐに出てくるし、安いし。と感じる事も多い。
これからは回線+デスク+電源 以外の要素がどれだけ揃っているかが重要となり、
以外の要素とは何が有るのかを文章書きながら整理したい。

今回は場所、とりわけその空間内の環境に焦点を当てて、2つのワーキングスペースを探報した。
1つ目はYahoo!Japanの本社に設置された無料シェアオフィス LODGE(https://lodge.yahoo.co.jp)
LODGEは「コワーキングスペース」ではなく「オープンコラボレーションスペース」を目指し「静かに集中できる作業の場」よりも「にぎやかな交流の場」であることを目指しています。
と自身が謳う通り、100席ほどある席は満席で、外国人が複数人で利用したり、テレビ会議で何か話しながらPCに向かう人も多い。
普通のボリュームで談笑し電話で話し、にぎやかな場であることは間違いない。
社員と利用者の交流から新しい「!」が生まれてくることを願う。

2つ目は九段下の千代田区役所9階にある千代田図書館(https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/about/concept/)
機能コンセプトの1つとして「セカンドオフィス」を掲げており、200席を超える一般閲覧席にはコンセントがついている。
こちらも誰でも無料で利用でき、平日昼間にも関わらず多くの人が利用していた。
だが、ここはLODGEが言う「静かに集中できる作業の場」である。
デスクに置かれているのは本とノートがメイン。
PCを開いている人もいるが、この静かな環境でキーボード音を爆速で鳴らすのは心の強さが必要だ。
利用者も高年齢の方が多い。

この空間内の環境が対象的な2地点を体験すると、双方ともに自分の特徴が出ている事が分かる。
コンセプトを打ち出し、それに賛同する人が集まっている。
LODGEは「にぎやかな交流の場」であり、図書館には「キーボード音に配慮をお願いします」と書いてある。
私個人としては静寂であるよりも、普通の声で話したり出来るくらいのガヤガヤ感は欲しいところだが、人によって趣向は異なるであろう。

対象的な2地点を挙げたが、東京には両者の間にあたる空間がいくつもある。
自分に適した場所を見つけ、そこが快適なのであれば有料でも利用している。
何を快適と感じるかは人それぞれであるため、どんな人向けの快適さを用意しているかが見られているのであろう。

次の観点は、回線・電源・デスク 以外に物を揃える快適さについて書こうと思う。

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