スポンジがついに可燃ゴミになる佐久市

ゴミの分別に並々ならぬ熱意をたぎらせている長野県佐久市。
中でも埋め立てゴミの分別は直感的な認識と異なる事があり、持って行ってもらえない人が多く、
「佐久市は分別が厳しい」の代表格として君臨してきました。

そんな埋め立てゴミですが、今年4月から埋め立てゴミだったものが、一部可燃ごみに変更されます。
https://www.city.saku.nagano.jp/kurashi/gomi_recycle/013120211116155715377.html

今回は、みんな大好き 佐久市の埋め立てゴミ についてです。

もともと埋め立てゴミの分別は少し謎だった

佐久市の埋め立てゴミの分別は、その種類が多く、その割に、色ごとに袋を分けるビンと違って全て同じ袋に入れて良いという点で少し謎でした。
佐久穂町で言う所の、CD(その他プラ)、靴(皮布バック)、はんてん(衣類)、ガラス(不燃)、電池(危険物)、台所用スポンジ(可燃)が佐久市では全て埋め立てゴミになります。
しかも、同じ袋の中に混在して良いのです!

分別マスターの私にとって "1つの袋に種類を混ぜるな、分けろ" が基本ポリシーです。
佐久市も同じポリシーに違いないと一方的な親近感を持っていたのですが、埋め立てゴミは異なります。
その意味で、私は佐久市の埋め立てゴミを昔からマークしてきました。

色んな種類を混在して良いのは、一見便利に思えるでしょうが落とし穴もあります。
色んな種類を入っているのはつまり、持って行かれなかった場合に"どれがNGだったのか判別するのが困難"になります。

置いて行かれた際、丁寧にも「○○が入っているからNGです。」と書かれていれば良いですが、大変忙しい時期などは「混在NG」と大雑把に書かれている事もあります。
どのゴミがNGだったのかを見分けるのは難しく(そもそもNGだという認識がないし)、翌々週に再試験をしたところで大体が再びNGをくらうのです。
3回連続でNGが出たら、「佐久市はゴミの分別が厳しい」と孫の代まで呪うことでしょう。

その中でも異質だった綿とスポンジ

闇鍋感漂う埋め立てゴミの中でも異質だったのが綿とスポンジです。

まず綿は、クッションや衣類に使われていますが、佐久市の埋め立てゴミでは、クッションや衣類を割いて「中身が綿だよ」って事を袋の外から確認できるようにしなければなりません。
服を切り裂かないと捨てられないのは普通に面倒だし、綿は軽いから風で飛んで行ってゴミになってしまうと思うのですが、謎です。
まぁ、これはゴミ分別への並々ならぬ熱意の一部と捉えてもいました。

更に異質なのがスポンジ。これは台所用やお風呂用のスポンジです。
佐久穂町では普通に可燃ゴミですが、佐久市では埋め立てゴミです。
これが、、、何かこう、、埋め立てゴミの代表格みたいな、AKBで言う所の神セブン的なポジションで書かれているのです。
確かに日常品だけれども、1年間でもゴミ袋いっぱいになるほどは捨てないであろうスポンジが、です。

このスポンジが埋め立てゴミのジャケットを飾っていることがずっと不思議でした。

これを機に、私なりに経緯を推測してみました。
多分歴史的な背景があるのだと思います。

スポンジが神セブンになった物語(推測)

今は昔。

佐久市には市営の最終処分場があります。
佐久市民は最終処分場に行けば、布団をいつでも無料で出すことが出来ます。
佐久穂からしたら心底羨ましいパワースポットなのですが、処分場に出せないのが、マットレスです。

布団は出せてもマットレスは捨てられない。
そこで考えた誰かは、マットレスの中のスポンジを取り出して袋に入る大きさに切り、可燃ごみで捨てようとしたのでしょう。
しかし、分別に並々ならぬ熱意がある佐久市はやすやすとその不正に気付きます。

そして、マットレスを捨てた人にゴミを突き返し、「マットレスは民間廃棄施設に出すように」と問い正します。

しかし、

「私は悪くありません。これは台所用スポンジです」

と苦し紛れに返答され、そこから血で血を洗う抗争(マットレスとスポンジの間、台所用スポンジとはの検証)が始まったのではないでしょうか。
この検討過程でスポンジの擬人化が行われ、インスパイアされたのがスポンジボブです。(嘘)

これ以降スポンジの分別方法は、中身のチェックが厳密に行われやすい埋め立てゴミに指定され、
佐久市はスポンジがある事を確認するふりをして、
"小さく切ったマットレスが入っていないかを確認する"ようになったのです。

これが、スポンジが神セブンに選出された歴史です。

ちゃんちゃん。

4月1日からスポンジは可燃ゴミになります。

ふざけた事を書きましたが、2022年4月1日から可燃ごみになっちゃいます。
長い長いスポンジ抗争がようやく終結したのです。

具体的には、CD(その他プラ)、皮(靴、ベルト、バック)、綿(衣類)、スポンジ が可燃ごみになります。
分別マスター的には埋め立てゴミ袋に入る種類が減って良かったなぁと思います。

「佐久市はゴミの分別が厳しい」という呪いも、古き産物に風化していくのかもしれません。

あれ、よく見たら、さ来年度から処理費用を取る可能性と書いてありますね。
ゴミ袋の値段が上がるんでしょうか。
これは可燃ゴミを佐久市に焼却依頼している自治体にも影響あるかも知れません。
それはまた次回に。

あなたも素晴らしい分別ライフを