コンピュータリテラシーを高めるには高校の情報の教科書を読め

コンピュータ(IT)リテラシーを高めたいけど、何をすれば良いか分からない。
職場でパソコンを使い、ガラケーからスマホに切り替わって幾年が経過してはいるものの、
基本的なリテラシーを高めるにはどうしたら良いのか、どうにかしたい方も多いのでは。

(ちなみに私はインターネット黎明期に育った(愛読書はネットランナー)ので、日々アングラサイトを巡ってウィルスにやられてOS再インストールを何度か徹夜でやればリテラシーなんて嫌でも身に着くと思っています。(最近のOSって再インストールの概念あるのだろうか。。))

 

高校の情報の教科書

以前、大学共通試験の情報を解いて、「この試験は仕事で役立つ」ということを発見しました。
実際に発生しうる困難に対してシステムでもって解決するアプローチ方法は、職場でも頻繁に遭遇しえます。
という事で高校の情報の教科書を購入しました。
高校の情報って、プログラミングとかロジカルシンキングとかやるもんだと思っていましたが、読んでみるなり内容に驚きました。

これは、コンピュータリテラシーを高めます。

 

教科書は分かりやすい

「高校社会と情報」「情報の科学」の2冊の教科書を入手しました。
前者は個人情報とか情報セキュリティといった情シスのような結構広い範囲。
後者はエンジニア向けのプログラミングやSQLといった計算や実務で必要な知識を含んでるって感じです。
広範囲なのはもちろん、結構高度なことをやっているなと率直に感じます。

コンピュータリテラシーって結局何なのよ?の回答が目次に詰まっていますのでご覧ください。
要は、インターネットだけでなく情報技術が隅々まで広がった社会では、幅広い知識が必要なんだってことです。
教科書はカラーで、イラストがあり、読者を飽きさせない努力もところどころ見られます。
高校生時代に授業でやったら眠気マックスこの上ないでしょうが、社会人は働くうえで役に立つ情報満載なので楽しく読むことができます。
そして、仕事で使っていた考え方はこうやって一般的な学問になっているのね、と妙に納得してしまいます。
論理回路やベン図があるのが、個人的には気に入っています。
(正規化とかXMLなど私も自信ないとこも載っていて知識の補助にもなる)

 

むしろ深まるリテラシーのギャップ

どれくらい授業時間があるかは知りませんが、高校生は情報の授業を必ず受けて卒業します。
しかし、一度でも"やった事がある"というのがコンピュータに対するアレルギーを確実に下げていきます。
そして私なら、現在の社会(今時の会社)はどこも、教科書に書いてある高校生レベルの情報の知識を、社員は"当然"持っていると思います。
情報(データ)の扱いや、情報セキュリティ観点、地球環境の観点などは社会では"当然"のように使われていると思うでしょう。(社会人は日本語読めたり、計算できたりすると思うのと同じ。まぁ、現実はこれも違うんだけど)
しかし、業種によって、会社規模によって、地域によって、ギャップがあるのが現実です。
これまでの、給与と業務と職場環境だけでない観点で入社する会社が選ばれるかもしれません。(もうなっているかも)
情報をやった世代と、全くやっていない世代、この間のギャップは時間の経過で暫くは大きくなっていくでしょう。

 

一生勉強する姿勢で常識をアップデートする

新しい知識、業務知識を入れ込むのも良いですが、基礎知識として高校レベルの知識アップデートが必要かもしれません。
コンピュータに仕事が代替されていくと、人間は考えて発想しなければなりません。
でも、どんな知識や発想でも基本的な世界認識や論理が必要です。
今回の情報のような新しい科目はもちろん、国語と英語以外の教科(時間経過で認識の変動幅が特に大きい歴史と道徳?)はアップデートが必要だと思います。

歴史、政治経済、生物、地学、化学、物理、数学、新しい知識が世界中でアップデートされまくっているので、大変ですね。
(有名なところでも、鎌倉幕府はイイクニ(1192年)作ろうじゃないし、冥王星は太陽系の惑星ではなくなっている)

私たちは85歳くらいに死ぬと思っていたらいつの間にか、人生100年時代と寿命が延びました。
良い大学に入るように勉強する=大学入試まで勉強頑張ると思っていたらいつの間にか、生涯にわたって学習を続けましょうと変わりました。(個人差有)
私はSEという職業柄「常に勉強し続ける」のが運命的に強いられていますが、どうやらこの苦行に他の人達も参戦させられるようです。
いつまでも知識に貪欲な人であれば、人生100年でも暇せずに生きていけるでしょう。

高校の教科書は古い常識をアップデートしてくれます。
あなどれません。